ネットショップで
利益を出すコツTips for making a profit
at an online shop

利益を残すには具体的に何をすれば良いのだろうか?

ネットショップの利益構造がわかったところで、次はあなたの会社(お店)で利益を出すためには何をすれば良いのか?について考えて行きましょう。

まずは細かいことよりも大枠から考えて行きましょう。

粗利をしっかりと確保する

  • 「ネットショップの利益構造」のところでもご説明しましたが、ネットショップ・ネット通販の業界で利益を確保する一番のポイントは、「粗利をしっかりと確保すること」です。

そのためには以下のポイントを意識した経営を行うことが不可欠です。

粗利が会社(お店)運営の源泉であることを意識する。

商売をしているとつい「売上」に目が行きがちですが、どんなに売上が上がっても、売上には原価がかかり、原価は会社(お店)の外へ支払われて出て行ってしまいます。つまり、会社(お店)は売上ではなく、粗利で運営していますので、まずはしっかりと粗利を確保するという意識を持つことが大切です。

粗利を確保しっかりと確保する

ネットショップの原価率は自社製品か仕入れ品かで異なりますが、仮に目標の原価率を40%と仮定します。そうしますと、粗利率=100%-原価率40%=60%となりますので、目標粗率を60%と設定したならば、毎月必ず60%を確保できているか、確認し、達していない場合は、達成できるよう対策を講じましょう。

 

と言いましても、「でも、粗利率を60%に設定して売っているのだから、その通り売れば60%になるのではないか?」とお思いの方もいらっしゃると思いますが、実はそんなに上手く行かないのです。

例えば、設定した金額で販売すれば、本来は粗利60%を確保できるはずだったのに、競合のサイトを比べたら競合の方が安かったので慌てて50円下げた、なんてことはありませんか?これだけで粗利率は簡単に下がってしまいますよね。

また、粗利率60%確保するために原価率は40%となるように仕入れているのに、人気商品で、どうして50%でないと仕入れられなかった、なんてこともありませんか?これも、同じく粗利率を低下させることになります。

ですので、粗利率は単品で管理するだけでなく、週単位・月単位で会社(店)全体で管理・把握することが必要です。

手数料や送料など各種経費が売上に占める割合を管理する

冒頭の「ネットショップの利益構造」を見ていただきたいのですが、粗利益のところに記載してある「各種経費」と「人件費」のうち、各種経費に含まれる送料や委託手数料、代引き手数料、クレジット手数料、広告費といった「各種経費」は、人件費と異なり、売上に連動して増減する費用ですよね。こういう経費を専門用語で「変動費」と言います。

つまり、売上に連動して増減するということは、毎月かかった金額で管理するのではなく、売上に対して何%各種経費を使ったのか?割合(これを変動比率と言います)で管理しなければ、管理しても意味がないということになります。

 

そこで、毎月の粗利率が何%を管理するのと同様に、各種経費の割合が売上の何%であったかも併せて管理するようにしましょう。

これがしっかり管理できれば、

売上(100%)-粗利率-各種経費率(変動率)=□% 

というように、人件費等の固定的経費以外の儲けが何%あるかを把握することができます。

人件費や家賃といった固定的経費を抑える努力をする

売上が順調に上がり、会社も大きくなり始めると、多くの経営者が立派な本社を建設したり、好立地の場所に社屋を移転することなどを検討し始めます。気持ち的には良くわかりますし、決して悪いことではありません。

例えば「優秀な人材を採用したい」という意図があって見映えの良い社屋を建てたり、交通の便の良いところに移転するということであれば、戦略的にも良いことだと思います。

ただ、「何となく会社が順調だから」ということであれば、弊社としては慎重に進めましょう、とアドバイスをさせていただきたいと思います。なぜならば、家賃というのは固定的な費用で、売上が上がっても下がっても常に発生する経費だからです。売上変動の大きなネットショップ・ネット通販に於いて、固定費が膨らむことは会社(お店)の利益を圧迫する最大の要因となります。

同じく、正社員の採用や既得権益化するような定期昇給・賞与の付与についても同様の考え方をすることができます。

 

このように、人件費や家賃といった固定的経費は常に抑える努力をすることは、会社(お店)の利益を確保するためには不可欠であると言えるでしょう。

目標営業利益を設定し、その確保に努める

最後は、目標営業利益を設定し、その確保に努めるです。

これまで説明しませんでしたが、営業利益というのは、会社やお店の「本来の営業活動」を通じて稼いだ利益という意味です。つまりは「本業の利益」ということですから、その会社やお店が儲かっているのかいないのか?の一つのバロメータであると言えるでしょう。

明確な基準がある訳ではありませんが、経営をする上での一つの目安として、まずは売上の10%、それができたら20%を目指すのが良いでしょう。

その理由は、借入金の元本は利益の中から支払うからです。逆に言えば借入金の元本返済額以上の利益を出さなければ、返済原資がないことになります。

もう一つは、今回のコロナの件もそうですが、不測の事態でも慌てない会社になるためには、利益を出して税金を払い、残ったお金を内部留保を蓄えることが必要となります。ですから利益は会社が存続するためにも絶対必要であると言えるでしょう。

以上、ここまで「あなたの会社(お店)が利益を出すためには何をすれば良いのか?」についてお伝えしましたが、上記のようなことに気を付けてしっかり管理・把握する以外に方法はありませんので、是非意識して取り組みたいものです。

次に「ネットショップで資金繰りを改善するポイント」も見て行きましょう。

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